策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

更漏~普及させた委員会♡その三


廿四味凉茶先生 《更漏乍天似水》より二十五章よりお気に入りを抜粋
*エロはない





白日の砂地、途切れず続く砲煙が四方に散り消えてゆく。馬蹄の音が次第にはっきりとしてきた。空一面の峰火の中、彼の優れて美しい顔が血と砂に塗れて汚れた様子が露わになった。

周瑜が前に進み出ると、主たる孫将軍が向かってきてゆるゆると馬を進めていた。
すぐに異常に気づいた。
そして前まできた時、馬上の孫策は顔つきは立派で、両目は燦然と輝き、その声はよく響いた。
「公瑾!」
周瑜は馬を降りて出迎え、孫策は彼を見ると、馬から飛び降りた。
彼の肩を撫でて大笑し、こう言った。
「私はあちこちで存分に戦った。遙かに向こう公瑾がいくつもの陣を破るのを見ていたぞ。やはりお前は異才だな!」
周瑜は顔では笑っていたが、かえって彼の太股の上に折れた箭が刺さっているのに気づいていた。
披風(マント)の下に隠れていて、先ほど馬から飛び降りた時に、傷口からまた一条血が流れていた。ただ戦袍が既に血で濃い色に染められていたため周りの人間ははっきりとはわからなかった。
孫策はずっと彼の肩の上に手を置いて大声で笑って話していた。
大王の戦勝強奪に成功した気勢で、手指で兵士達が軍営に戻るよう指揮していた。
兵卒たちも孫郎の冗談や細かいことに拘らないのを知っていたので、周郎が端正で落ち着いていて慌てぬ様を見て、江東双璧の君臣は仲がよく、天下に二つとないと思った。
ただ一人周瑜だけが知っていた。小覇王は彼の肩を掴んだ手で寄りかかり、彼の力を借りていることで、身体をしっかりと立たせることがやっとだった。つまずき倒れるまでには至らないとしても。

周瑜だけが怪我に気づいて、黙って支えているのが好きなポイントなんですよ。(*´Д`*)