一日一策瑜
斎藤洋先生『呉書 三国志』
長いこと絶版で入手できませんでした。幻のモンパン三国志などと呼ばれていました。
(旧版はモンキー・パンチ先生の挿絵付きだったため)最近再版されました!めでたい!呉の民必見の書であります。
孫堅・孫策・孫権の各章に分かれていて、それぞれの活躍が描かれています。
名作『ルドルフとイッパイアッテナ』を書かれた斎藤洋先生ですから、猫を書いても、江東の虎を書いても最高なんです。(ネコ科でまとめる)
児童書の形式で任侠世界であり、男の夢と友情の世界なのです。
孫堅はひたすらかっこいいし、程普、黄蓋ら古参の将達も個性豊かで楽しいし、孫策孫権の兄弟のやりとりは可愛いです。
もちろん策瑜の熱い友情も忠節もしっかりあります。
特に周瑜は孫権を皇帝にする意思が見られるセリフがあり、この呉の物語を子どもだけに読ませておくにはもったいないです。
新版は購入して、旧版は図書館でご覧になって下さい。お話の素晴らしさもさることながら、旧版挿絵もハードボイルドでキュートな孫家の一家が見られます。