結論からいうと、わたしの期待した
「周瑜は〇〇の香り!」
みたいな単純な答はなかった。
さすがプロである。
いっつも萌トークで言っているネタでも、論文として構成したらこうなるのか、と感動した。
いきなりさ、三国志演義で美しい人物は
「馬超、呂布、周瑜」
とあって、え?みたいな驚きがあったんだけれど、井波先生をお墨付きなら納得。エッセイでも読んだ記憶があるわ。
あと、美周郎も使っちゃうのね。
吉川英治も中国文学の論文で一般化…
本場でもメイチョウランで有名ですし。
コエテクのおかけだと思いますが。
では、旧い正史では?
明確には美がないと先生は仰る。
有姿貌。では足りぬと(キビシイな)
孫策や二橋に囲まれたシナジー効果で美とされた!?えー😭
または、赤壁の勲功により美とされた!?
周瑜は視覚的な面以外にも聴覚、嗅覚に働きかけてくる面がある。
聴覚。
音楽の才。絶対音感。
雅曲を知る、とは?
ここ、預言者とか秘本、江南行的シャーマン周瑜に書かれていません?
魏晋南北朝は音楽的美への限りない追求、韵が重きをなす。周瑜はその直前に生きた人物。
楚辞からの楚、南方世界が広がって開拓されていったことと関係はないのかな?
夔、師嚝という賢者としての古の楽師像の継承から韵を重んずる士人との間。
彼は身体の内に響きという美を備えている。
嗅覚。
断金の関係。
孫策の評判を「聞いて」訪ねた。
ここですでに耳の威力発揮!
「其の利きこと金を断つ。同心の言は、其のかおるること蘭のごとし。」
易。蘭の香りです。
蒋幹も「芳烈」を聞いて訪ねてきたとする。
楚辞のイメージにつながる。
忠臣は善鳥香草
讒佞は悪禽臭物
芳香は有徳、有能のしるし。
楚辞が呉越、楚の統一文学、郷土意識。
程普に言われた「醇醪」も香り表現。旨酒。
嗅覚的、味覚的(食べてもおいしい!)美が備わる。
外見も内面にも美を有する人物。
名前が表している。
美玉。説文で五徳有りとまで解説されると面映ゆい😂
演義での矮小化されながらも外面的に美しい周瑜像。
外面的な美はうつろうもの。
古代性をおびた内面的な美を封印することによって美周郎となり、愛され続けた。
その(正史の)内面性の美はそのままに保たれた。
非視覚的(文字)であるほうがいつまでも美で有り続ける普遍性を有している。
なるほどなー。
難しかったけれど、読み応えあった。
理解しきれないところもたくさんある。
周瑜の美しさは複合的な雰囲気美人ということか!?(ミモフタモナイ)