策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

読みました。『軍師連盟 第三巻』

いよいよ最終巻になりました。
これがまた分厚いんだな。

暗い。ずっと暗い。どんより。
老境に入り、青春の輝きも出世とか政策の実現といった華やかさがなく、ひたすら権力闘争。今までもそうなんだけど、司馬懿さん本人が的になってきて辛いね。読み進めるのが。

孔明さんとはテレパスで会話。
同じような立場だからかな。
上に立つ帝の資質の違いはあっても、それぞれ苦労が絶えなくて苦労する老臣。
阿斗ちゃん二十すぎても宿題出されて、丞相さまに点検されていましたからね💧
丞相さまも過労死に加速をかけています。
一方烈祖さま曹叡も女装したり、辟邪と戯れたり…土木工事と栄華を楽しんではいるものの、やっぱり母親のことが心の傷になっているのが根っこにある設定なのかなとも思いました。
辟邪もね…失脚してから、陛下に甘やかされてるからぼくは施淳さんみたいに墓守できましぇん😭と呆気なく死んじゃうんだな。
ここはカップリングというか幼いうちから、母親を失った少年とそれを支えてきた宦官として面白いコンビではあったな、と。

郭女王も追いつめられ亡くなりましたね。鏡に曹丕の幻影をみるところが愛があるなぁ。
司馬孚さんの純愛も美しかったな。ドラマとして。

あと、長男と次男、そして第二夫人の三男。
司馬懿さんちの息子さんたちのドラマでもありました。
長男まじめなんだけど、たまにぽかしたり。
次男は嫂にハァハァこそっとしているし、功績をたてたくて、父親に認められたくてしょうがない。
(便宜上の)三男はちょろちょろして長男と次男の間にに割って入ろうとする。
この三男、八王の乱の元か!悪いやっちゃで。
三国志を読むと中間子が目立つ気がするんですよね。仲つくひと。気のせいかな。
それぞれ特性はあれど、やはり司馬懿さんの子で受け継いでいるんだな。やり手なところ。

長男がポカして、その上次男と三男がやらかして、長男司馬師が牢で拷問。もうねお家芸ですね。
このへんの兄弟の関係を人間ドラマとして三国志に落とし込む力量がこの脚本家さんのすごいところ。人間の業をここぞとばかりに描き込んでくる。
三国機密もそうなんだけれど、パズルみたい。

汲布兄も春華さんに純粋な愛、江湖的純情を貫きましたね。ドロドロのなかでこういうのは光ります。

春華さんから柏夫人への夫の委託?も凄まじい。愛しているからこそ、心配。ライバルだった第二夫人に託す。この和解は現代的でもあるような気がします。

ライバル曹爽もね、悪いところ醜いところばかりでなく、家庭的だったり、父親の名誉を回復させようとしていたり決して単純な悪でもない。でも、全然司馬懿さんの敵では無い。
司馬懿さんのおそれるのは後世の評価だったり、名声での非難だったりする。
後漢からつづく価値観にやはりどこか縛られている。

春華さまの死から、なにかストッパーがはずれはじめる…いやそのまえから公孫淵とかやってたか?
司馬家はとくに奥様方が優秀な時は栄えて、賈后とかでてくるとガッタガタになる。
ドラマでは春華さんとの絆が重きをなしていましたね。汲布兄とのことも嫉妬したり。
そして、もうひとりドラマオリジナル人物、侯吉兄さん。司馬懿さんの良心なんじゃないかなと思いました。結婚したかったんだね…。
位牌とまで添い遂げたい気持ちがいじらしくもあり、不気味でもある。使用人の結婚てたぶん勝手にできないから、念願だったんだよな…あの小沅ちゃんもうしろにひも付きのいわくつきの女性だったから難しい。
こころの良心部分の侯吉さんが死ぬから、やはり分身を失った司馬懿さんもまた死期を迎えたのだと思います。
夏侯玄早く殺されてましたね。
このあたり、片目にするため?


呉はね石亭でほぼ出番終わり💧
でも、周郎の後にまた陸郎あり、ってとにかく単位が周瑜、うふふ。
周魴さんもお芝居頑張っていました。

重いけれど、面白かった本でした。