策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

藍淋先生作品集

わたしがここ数年漢語を読むのを再開したのは、新三国の同人が読みたくて、お隣まで手を伸ばした結果なのでした。(音読、話すはピンインを聞き取る耳が死んでいるのであきらめました。筆談とグーグル翻訳でその辺はなんとか…)
で、激推し中の《更漏乍长天似水》を読んで、なんかやる気が起きました。(これは古文に近いし、ドラマのセリフとも重複しているのでわかりやすい部分もあった)そのころは取り締まりが緩くて歴史同人もそのほか同人もよりどりみどりの豊作だったのです……。

あるとき通販で火鳳燎原(わたしには超難解)以外になんか買ってみようと、その当時BLドラマ双程、不可抗力などで話題になっていた藍淋先生の小説作品を読んでみました。

その時買った一冊目
『浣熊幇幇忙』
f:id:muse3594:20200707202556j:plain
読み込んじゃって汚くなったので画像をお借りしました。装幀が可愛くって買ったのですが、ジャケ買い成功!これはシンデレラガール・ストーリーかな?すれ違い、主人公の女の子の洗練されていく成長が面白い。結構散々な目にあっているけどめげない強さが魅力。藍淋先生作品通してみな主人公は男女問わずタフかな。相手の恋人関係の弟が憎めないボンボンで、お兄ちゃんがストイックイケメンで(BLだったらお兄ちゃんは受けに回ると思う。幸せになってくれー)ラブコメディで一気読みしました。現代語の語彙が増えてよかったです。

次買ったのが、
『意外事故』
f:id:muse3594:20200707204428p:plain
だったかな?ジャケット買い。おしゃれ。これはBLなんだけれども、あちらではベッドシーン不可だからさ、朝チュンで「なんだって-!?」(痛っ)みたいな始まりで、金持ちボンボン病弱攻め×子持ちおじさま受け(身も蓋もない)。おじさまががむしゃらに家族のために働いて、中年を過ぎて人生を振り返る…妻にも初恋の人にも裏切られた人生…そこに現れる無邪気な攻め君。家族にもフレンドリーに受け入れられて、いったんはそのまま平和にいくかと思われたが…攻め君も名家のおぼっちゃまで、儒教的縛りからは抜けられないので別れることに…。その後の展開が、攻め君がいなくても仕事ばかりの人生から卒業して家族サービスもするようになるおじさま。人生を変えられるんですよね。
ラストはハッピーエンド。

次、『君子之交』
f:id:muse3594:20200707205215j:plain
これはおもしろかったけど、精神的にキツかった。
JUNEの匂いがする。BLです。どこか懐かしい801。実業家(ヤクザ)×子持ちおっさん。さえないけれど実直な受けが攻めを崇拝しまくっているんですよ、学生時代からの友人関係で。紆余曲折ありまくって、本当に結ばれるまでに十数年かかっていて大河ドラマですね。受けのこども(天才少女)も訳ありで、でも、この親子の情愛の描写うまいんだよね。途中の貧困や孤独におちいる主人公の様子も胸をえぐります。タイトルは皮肉なんだと思うな。両人とも愛のためには君子ぶってはいられない。もしくは、相手のために捨て身の覚悟でいられるからこその君子かも。

次『眼中星』
f:id:muse3594:20200707210227j:plain
これもBL作品です。芸能界もの。現役アイドル俳優×元アイドルの太っちょ枠お笑い(のち実力派俳優)攻めが受けの大ファンだったことからはじまるラブコメ。あちらの国では、歌唱対決番組とか演技対決番組とか流行ってた(今はよく知りませんが)芸能人親子ペアで対決する番組も大流行してたもんな。そういう場面も見られます。受けが少しずつ痩せて、体締まってきたら人気出てくる様子やSNSでのファンの盛り上がりが面白い。

次、『失恋陣線聯萌』
f:id:muse3594:20200707211436j:plain
『浣熊~』に出てくる女友達が主人公のスピンオフ。ラブコメ。見た目がヤクザの上司×お母ちゃん系しっかりものの秘書嬢。見た目がヤクザの上司の異母弟のチンピラと三角関係。普段は上司にやられっぱなしで、辛い目にも、他の女の登場で嫌な目にもあうんですが、東京旅行で日本のホストに誑かされたときには守ってくれるんですよ。このヤクザ上司。あとワンコがかわいい。ワンコがふたりのキューピッドですね。

ネット上は某国外サイトでは、藍淋先生の作品のベッドシーンも読めます。
「非売品」とか洒落てて好きです。
あんまりつづきを出していなかったら、ファンがつづきを書き始めた、というのが可笑しかった。
「説曹操曹操到」とかでてくるよ。
語彙さえ増えれば、そんなに難しい(本気で整った美しい文章にして翻訳するなら難しいでしょう)こともなく、楽しんで読めると思うので、BL好きな漢語学習中の方、藍淋先生作品どうでしょうか?