策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

読みました。常江先生『大軍師司馬懿之軍師聯盟』

『大軍師司馬懿之軍師聯盟』
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ドラマ軍師聯盟のノベライズ。ドラマは飛び飛びで見ていたので、なんとか漢語力のないわたしでもそれなりに…がんばった…歯ごたえありました。
司馬懿さんがこっそりスーパーマンで、感情移入しにくいからさ、かなかなか進まなくて、これをお供に一人読書合宿に行って来ました。これで、結構読み進めた。
どうしても家だと、他に気が散るからホテルにこもって読んでました。観光散策もちょびっとしたけど。

改めてまとめて一巻読むと、曹丕が囚われのプリンセスすぎてなんやねん?
これだけの仕打ちを実の父親からされて、暴君(彼はたちの悪いブラックジョーク野郎だとおもいますが)にならなかったのはエラくない?
果ては刑吏から鞭打ち、父親から剣を振るわれて背中の鞭痕をさらされるとか…脚本家さんの好み?
曹丕が試されることに精神的に傷つき疲れ果てているところ、ほんと可哀想。郭照ちゃんが支えているからまだ、マシ。
一方、期待を愛をかけられている曹植も残酷な運命なんだけどね。甄夫人が卞夫人の代わりに縫った披風とか喜んじゃって、純なんだ。ときどき酔っぱらい。

曹植を後継に立てようとする、楊修と丁儀。悪役扱い。ドラマの楊修役の人って、なんでいつも楊修とわかりやすいんだろう?彼は弘農楊家の坊ちゃまなのに、なにゆえ世継ぎ争いに自ら巻きこまれていったのだろう?
母方が袁術に近い(袁術のおば?)から漢朝では肩身が狭い思いでもしていたのだろうか。
丁儀は曹丕に公主の婿に収まるチャンスを潰された恨みですな。

司馬家、巻きこまれ一家。ドラマの設定では、山の山菜を採って食べて餓えをしのいだこともある。とか、なかなか苦労している様子。お父さんの司馬防は史書では厳しいお方だったようですが、孫に甘いおじいちゃんです。ファミリードラマ。おばあちゃんは八男を出産した後、司馬防お父さんが董卓にとらわれてショックを受けて亡くなっている。ので、家の中はしっかりものの春華さまが仕切っている。
三男司馬孚は郭照ちゃんに失恋した後独身を通している。(ありえなくない?その設定)長男の司馬朗がイマイチしゃきっとしない役柄なのが…主役の司馬懿さん立てるのに犠牲にされています。彼は人格者だったらしいのにね。

そして、一巻の裏の主役は荀彧こと荀令君。
小説のある一章で荀令留香とタイトルがつけられています。自殺のシーンで香を焚いて、服毒死する姿を指すのかな?と思いましたが、全然そんな甘いものではありませんでした。
荀彧ともうひとりキーとなる人物は命をかけて、士大夫のプライドであり、良心、天下への想いを主人公の司馬懿に託していくのでした。
その意思が留香なんだと思います。香りを留める…。一見、風流に見えて、壮絶な暗闘が水面下ではなされている。
司馬懿の正統性がここに一応あるのかな?

呉の民なんで、知識が足りなくて読み込みが浅いかもしれません。
でも、おもしろいよ🎵