策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

読みました。『江南の発展 南宋まで』


岩波新書のシリーズ中国の歴史の一巻の『中華の成立』が、わたしには歯が折れそうなほど硬かったの(それでも得るものはあったので満足)で、二巻はどうかなーと思っていたら、これはホームラン級のヒット。
サクサク面白く読み進めて、よく噛めば消化できる難度。
例えが面白いですね。優しく説明してくれる先生だわ。
新入の大学生を想定して書いているとあって、略年表も、人物索引もあったし、中国について考える上での、日本人の固定観念ムラ社会をいっぺん捨てて見る視点はすごくためになった。先生ホント優しい。

左前の着物について、うろ覚えだったのが出てきて嬉しい。
呉、越なのね。古っ。
文身(入れ墨)と披髪(ザンバラ髪)と並列して書いているから、中原と異なった文化だったのね。

古の五帝のころから治水が生産力につながり、人口に繋がり、豊かさ、文化の向上へ…
流れがつかみやすかった。

孫権はまだ、生産力の基礎の基礎ぐらいで、海洋貿易の方が手広くやっていて、情報も掴んでいた?
のわりには失敗してたな。人狩り

流動性と幇の関係はすごく、腑に落ちた。
故郷を捨てるって、脱藩とか村八分とか日本じや大事件じゃない?
中国は軽いんだね。
血を残すためでもあり、財産を一家業に依存しない、いろんな面でのリスク分散。
今の海外進出する中華系の人を見ても、故郷を離れても文化は手放さないもんね。
土地(地面)はそんなに意味ない。軽々と羽ばたくね~

とにかく、今年前半第一位(たぶん)おすすめ。