策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

井波律子先生『三国志曼荼羅』「周瑜伝」


一日一策瑜 
井波律子先生『三国志曼荼羅』「周瑜伝」

周瑜伝といっていますが、孫堅の時代から解説してくれています。文章の勢いがよくて疾走感が孫家にぴったりです。
《「陰険」な策謀家袁術との腐れ縁》は笑ってしまいます。《いっこうに頼みがいのない袁術》とかね。
孫策の政治センスも褒めてくれてます。《周瑜が攻め(*そういうイミじゃないよ)の姿勢~張昭が守りの姿勢》《玉璽なんかなくていい、自分の力で可能の領域を切り開いてゆくだけだ~》かっこいい!
《爽やかな風のように乱世を駆け抜けた「江東の小覇王」》
そうなんだよね、孫策は風のように爽やかで掴みにくいところもあるよね。
ここで、周瑜が全面に登場。《孫策の無念をはらし、かの「老賊」曹操をキリキリ舞いさせることこそ、盟友周瑜の最大の課題となってゆく》
先生は刺客の背後に曹操の影をみているのかな?

孫権の時代になり、《主君のために戦うのみならず、自分自身のために戦うのだ》
うんうん、個性が豊かな呉書読んでると感じます。あれっと思ったのは《紫髯碧眼》を採用?
正史の話じゃなかったっけ?と思ったが、《諸葛亮も顔色なしのこの弁舌の爽やかさから、周瑜が実戦のみならず、論客としても超一流であること》赤壁前の説得ではこう書かれているので、やっぱり正史?
赤壁の戦いを世代交代の時期とみる…立役者が不在となるのが涙がこぼれるなぁ。益州攻略の後馬超と結び襄陽から攻め上るのは《孫策の弔い合戦》泣けるね。
末尾の諸葛亮の北伐と周瑜の戦略の比較も両者の性格の違いが出て面白い。

井波律子先生のエッセイはどれも面白いのでおすすめよ!