一日一策瑜
廿四味凉茶先生 同人小説《更漏乍长天似水》
新三国ドラマベースの同人で、作者様の深い知識に裏打ちされた濃厚な耽美文学となってます。
BLというより昔のJUNEの雰囲気。榊原史保美さん、江森備さんを思い起こさせる湿っぽさ艶やかさが圧倒的。
策瑜で推してますけど、これ権瑜が本筋なんですよ。孫権が周瑜に一服盛って無理やり関係をつくる所から、求めても求めても拒み続けられて、死が二人を分かつまでの物語。主役の孫権の執念深さたるや、『炎のミラージュ』の直江か『嵐が丘』のヒースクリフか、
瀬戸内寂聴の『中世炎上』の阿闍梨かという執拗さ。最後は可哀想になるくらいしつこい。一方の周瑜も自身の残り少ない寿命をかけて荊州奪取に…(演義ベースだからさ😢)孫権に振り向いてる暇などない言わんばかりに。しかし、回想シーンでの孫策は鮮やかで周瑜も幸せでやっぱり根幹は策瑜です。
古文的なので、口語より日本人にはなじみやすいかも。中国語初心者のわたしでも(三国志同人が読みたい一心で)読めたのでオススメです。
https://www.sto.cx/mbook-147727-1.html
名作だから日本でも普及させたいの。