策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

よちよち漢語 18 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

周瑜はしばし無言でいた。ようやく考えて口を開く。 「では、このわたしの身体は……」 「元放先生!」 「これは孔明の二十年の寿命と交換したものじゃ」 左慈は諸葛亮が大声で制止したにもかかわらず話していた。 周瑜はその場でしばし硬直していた。諸葛亮は…

よちよち漢語 17 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

それから、何人かが選ばれ諸葛亮の部屋を訪れた。看病するもの。薬を運んでくるもの。見舞いに来るもの。 いつも明らかに小さな部屋がひどく混雑していた。こんな騒ぎは夜になって終わり、やっと休めた。 「チリン」 小さな鈴の音が静寂を破った。だれかが部…

よちよち漢語 16 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

周瑜は諸葛亮の言い訳などきにすることなく、昨夜のことを問い詰めようとすると、突然かわいそうな扉が踏み破られた音がした。それから涙を流しながら部屋に入ってきた。ベッドにいる諸葛亮をみると、頭が痛いような表情をした。 来たのはまさしく劉備であっ…

よちよち漢語 15 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

「昨日はいったいどうしたのか」 怒りでもなく喜びでもない声が自分の懐から低く聞こえた。諸葛亮は苦笑した。さすがに周瑜だ、こうも回復が早いとは。 「もし天にわたしが願ったと言えば……公瑾は信じますか」 「孔明は鬼神の類いを信じるような世事に疎い人…

よちよち漢語 14 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

柔らかく暖かな光が薄らと周瑜の美しい顔の上を射していた。蒼白だった皮膚の色はいささか赤みを帯びて潤っていた。長い睫毛が震え、周瑜はゆっくりと目を開けた。右に顔を傾けようとして、意外なものに触れた。腰には重からず軽からずの力がかかっていた。…

よちよち漢語 13 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

諸葛亮はそれを聞くと苦笑いした。もし手放せるのならとうにしています。ですが自分は泥にはまるようにもはや深みにはまっています……今現在、周瑜を手放したいとも思いません。どうか元放先生このままでいさせてください。 諸葛亮は八尺の身体を屈めて、向か…

よちよち漢語 12 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

数年という時間は慌ただしく過ぎ、今や諸葛亮も周瑜が赤壁を焼いた年となっていた。歳月は諸葛亮の身の上に年を取った証明を残しただけではなく、一種のまさに壮年の独特の魅力を加えていた。もともとぼんやりとしていた若くて意気盛んな様はなくなり、諸葛…

よちよち漢語 11 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

諸葛亮は周瑜に気をつけながら急いで住処に戻った。趙雲を捕まえて劉備の状況を訊ねた。その後、数人の将軍に練兵の強化を命じ、近く必ず出兵があると言い残した。 用事を言いつけ終わったのち、諸葛亮は部屋に戻って、片付けを始めた。周瑜はこんなにも真面…

よちよち漢語 10 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

平和な日々はいつも早くに過ぎて、まもなく秋となった。諸葛亮は長く続く細雨の好天気に乗じて周瑜を連れて出かけた。いわく『民情の視察』であると。実際にはこっそりと市場に行ってその賑わいを見ているに過ぎない。趙雲は諸葛亮について長いので、かれの…

よちよち漢語 9 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

数日後、諸葛亮は趙雲に大きめの傘を買ってくるように言いつけた。趙雲は訊ねた。諸葛亮はただこう言った。 「天気も熱くてね、わたしは傘を差していれば日にやけずにすむだろう」 兄貴が招いた軍師を尊敬している黒い顔は、軍師はほんとうは身体が弱いんだ…

よちよち漢語 8 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

この頃では、諸葛亮はのんびり気ままに過ごしていた。しかし、他のところでは赤い顔(関羽)と黒い顔(張飛)と趙雲が苦労していた。この人達が荊州に鎮座している間は誰も荊州を攻めようとはしないだろう。だが、諸葛亮は毎日自分の部屋に閉じこもったきりで、…

よちよち漢語 7 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

たった今蠟燭を放り出した周瑜は依然として諸葛亮の目の前に座っていた。顔には複雑な驚きを浮かべていたが、内心では早くにこやつを殺したほうが呉と蜀のために害を除くことになるのではないかと思った。そして自分は死んでも、まだ諸葛亮に揶揄われるのか…

よちよち漢語 6 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

この時、益州の牧劉璋が法正を派遣して劉備に張魯を攻めるのに助勢するよう要請してきていた。そこで劉備は諸葛亮と関羽、張飛を荊州の守りとし、趙雲を留営司馬とした。赤壁の一戦、曹操軍は勢いを失っていた。しばらくは大きな動きもないだろう。 (*ここ…

よちよち漢語 5 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

諸葛亮ははっと驚愕した。以前東呉で確かに愛慕の心は表に出していて、道行く人も皆知っていた。ただし彼は怒らず悩まず、明確な返事が来ないとしても、周瑜から見ると、面白半分にやっているだけにも見えた。現在突然この一言で、彼に話そうとしていたこと…

よちよち漢語 4 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

「公瑾ほんとうにわたしは無実の人なのです。わたしは一介の平民です。いささか天文地理は存じておりますが、道教の術はまったく知りません」 諸葛亮は薄く笑い扇を揺らした。 「やはり公瑾がここにいるのはまさかわたしを引き続き脅迫して、孫将軍に蜀を取…

よちよち漢語 3 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

次の日の早朝、諸葛亮と趙雲は蜀の船に乗り込んだ。魯粛ら数名の将軍が見送りにきた。 江東は周瑜を失ったことは確実に国を挙げての悲しむべきことで、孫権さえも自ら葬儀に赴きました。今、数名の将軍と魯粛が諸葛亮、趙雲を見送るのは礼に適っている。 船…

よちよち漢語 2 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

諸葛亮はゆるゆると座った。趙雲に向けて手を振った。「子龍も休みなさい。明日は蜀に帰らなければなりません」 「しかし、軍師、あなたはほんとうに大丈夫ですか」 趙雲はいささか心配そうに諸葛亮に向かって言った。周都督が亡くなったと聞いてから軍師は…

よちよち漢語 1 亮瑜啊亮瑜先生「伴君左右」

「伴君左右」(あなたのそばで) 亮瑜啊亮瑜先生 彼は自分がどこに行くべきかわからなかった。あるいはどこに行くかとしてもだれかが連れていくのかもわからなかった。彼は自分の棺の上に座っていた。 彼は他人が彼を冷たい棺に納めるのをその目で目撃し、その…

愚痴も呟いてみるもの!?

https://muse3594.hateblo.jp/entry/2020/05/13/161901一年以上前にふせったーで呟き、さらにブログで転載しておりました愚痴が、ある親切なお方の目にとまりました。 それで、読みてー!読みてー!と願っていた「孫権が周瑜を監禁する」お話「流年」を読む…