策瑜で三国志ブログ

一日一策瑜 再録しました。三国志、主に呉、孫策、周瑜について語ってます。基本妄想。小ネタを提供して策瑜創作してくれる人が増えたらいいな。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

よちよち漢語 六十四 需要愛先生「思為双飛燕」

四十一章 思為双飛燕 思う、双飛燕となりて(上) 忙しい日々は特別早く過ぎてゆく、夏が過ぎ冬が過ぎ、あっという間に孫策の死から瞬く間に三年が経っていた。孫権は急に意識した。周瑜にまもなく気持ちを伝える日が来たと。そうして話すべき時が来て、行くと…

よちよち漢語 六十三 需要愛先生「思為双飛燕」

四十章 拒質 人質を拒む 孫権は宮殿内の人々を眺めてみた。みんな論争真っ最中だった。張昭らは、「呉侯は漢の臣下であるから、やはり朝廷のお申しつけには従うべきである。孫策の子を都へ送り、一には忠誠心を示し、二には群雄割拠の状況下で、これ以降も朝…

よちよち漢語 六十二 需要愛先生「思為双飛燕」

三十九章 一戦成名 一戦して名を成す 春が来ても孫権の子は見られず、かえって災いがやって来た。報告によれば孫策の旧部下の盧江太守の李術が孫権に反抗し江東から逃げ出した人をとても多く収容しているという。孫権は聞くなり大いに驚いた。李術は孫策の元…

よちよち漢語 六十一 需要愛先生「思為双飛燕」

三十八章 識人 人と知り合う「軍営を削減する?」 孫権はひどくびっくりした。 「公瑾、我ら東呉の兵士は北方に比べて多くない。なのになぜ削減するのか?」 「人数を減らすのではありません」 周瑜は説明した。 「以前討逆将軍は毎年戦争で外地へ向かってお…

よちよち漢語 六十 需要愛先生「思為双飛燕」

三十七章 取暖 暖まる 孫策の死後、江東六郡では非常に多くの人々が敵となって今にも動き出そうとしていた。多くの者は孫権が若い主で弱いと見て、孫権の出す政令をこっそりと行わなかったりしたり、もしくは公然と反抗してきたりした。孫権はこれらの人を落…

読みました。『東アジア仏教史』

石井公成『東アジア仏教史』久しぶりに岩波新書読みました。 府抜けた脳みそにはちょっと硬かったかも。 でも面白かったです。僧兵はなぜ強いのか?攻撃性を普段抑圧されていたから?集中力とか鍛え方や、連携攻撃なんかのリズムとか合わせやすいとかあるの…

よちよち漢語 五十九 需要愛先生「思為双飛燕」

三十五章 奔喪 葬儀に駆けつける(下)周瑜の姿はついに霊堂に現れた。彼は喪服に身を包み慌ただしく進んできた。霊堂に着くと急に足を止めた。目はぼんやりとして位牌を見つめ、口は閉じたまま、涙は止まるところを知らず、しばらくすすり泣いてから、一声叫…

よちよち漢語 五十八 需要愛先生「思為双飛燕」

三十五章 奔喪 葬儀に駆けつける(上) 張昭が内殿にはいってきたとき、孫権が霊堂で跪いたままぼうっとしているのが見えた。顔にはまだ涙のあとが乾かずに残っている。 「アイヤー。主公、いったいいつだとお思いですか。あなたはまだここで泣いているのです…

よちよち漢語 五十七 需要愛先生「思為双飛燕」

三十四章 噩耗 凶報 建業に着いてから、孫権は将軍府に常駐することになった。孫策は兵を率いて黄祖討伐にいき、孫権は建業で留守を守った。各種の内政を処理した。以前孫権が陽羨に勤めて、積み重ねてきた一定の経験があったが、この時孫氏の基盤は凡そ江東…

よちよち漢語 五十六 需要愛先生「思為双飛燕」

三十三章 類公瑾者佳 公瑾に似ているものがいい 孫権が建業に着いたとき、ちょうど将軍府は扁額をかけていて、うちも外も提灯を灯し五色の布で飾り立て、とてもにぎやかだった。天子の詔が五日前に建業に到着して、孫策を討逆将軍、呉侯に任じた。孫権が孫策…

よちよち漢語 五十五 需要愛先生「思為双飛燕」

三十二章 連襟 姉妹の婿同士 翌年、孫策が会稽を統治していると、しばらくして孫権は一つの知らせを聞いた。周瑜の妻が昨年亡くなったそうだ。これを知ってから、孫権は昼夜兼行で孫策の駐屯地に向かった。 「お兄ちゃん、聞いた?周瑜が妻を亡くしたって?…

よちよち漢語 五十四 需要愛先生「思為双飛燕」

三十一章 親征 孫権は二日後、山に住む匪賊の討伐に出発した。その集落は五、六十人のの山賊が集まっていた。時々孫策の軍営地の周辺の住民たちを襲っている。孫策は民のためにその害を除くことを決めた。しかし、こういう細かな小事に大将が出馬することは…

よちよち漢語 五十三 需要愛先生「思為双飛燕」

三十章 剿匪 匪賊を討伐する 孫策は一路南下してすぐに、昔住んでいた曲阿に攻め込んだ。重歩兵が守っているわけでもなかった曲阿はもとは孫策の叔父さんの呉景の持っていた地盤だったので、軽々と取ることができた。孫策はみなの意見を求めて、最後には江南…

よちよち漢語 五十二 需要愛先生「思為双飛燕」

二十九章 正宮 皇后 孫策の大軍は一路破竹の勢いで、横江、当利を攻め下し、その後やや休養して渡江し、笮融、薛礼を攻撃、方向を転換して海陵、南下して小丹楊、湖孰、江乗と進撃、曲阿で劉繇を追撃した。この時、江東を望み、軍中では士気は虹の如く上がり…

よちよち漢語 五十一 需要愛先生「思為双飛燕」

二十八章 離間 孫策が自分を陽羨に送り返すつもりだと感じてから、孫権はすぐにいろいろなことに機敏になった。幸い孫策はやらねばならないことがたくさん有りすぎて、一時孫権の様子を見ることすらできなかった。そこで、孫権は意識的に孫策から一番遠い場…

よちよち漢語 五十 需要愛先生「思為双飛燕」

二十七章 忤逆 反抗期 孫権は小さい頃から特別聡明で物わかりがよく、孫策は未だかつて考えたことがなかった、この弟がこんなに反抗してしつけることもできないほどのわがまま放題をやらかすとは。 周瑜が軍営地にやって来てからは、孫策はずっと横江を攻め…

よちよち漢語 四十九 需要愛先生「思為双飛燕」

二十六章 双璧(下) 長江の上に華やかな彫刻や彩色が施された嫁入りの船や花の如く美しい親族が見られると思っていたのに、結果、薄霧の奥から出てきたのは味気ない黒色の輜重船たちだった。 「半日騒いで孫将軍の糧秣が届いたのか」 「無駄な見物だった」 「…

よちよち漢語 四十八 需要愛先生「思為双飛燕」

二十五章 双璧(上) 巡営し、軍容を整理整頓させ、新しく駐屯する場所を確保するのに、孫策はほぼ一晩費やした。孫権は服を着たまま孫策の軍営の中でなんとか数時間睡眠を取ることができた。空がぼんやりと明るくなってきたとき、孫策の大股で歩く足音で起こ…

よちよち漢語 四十七 需要愛先生「思為双飛燕」

二十四章 望瑾 瑾を望む 陽羨県について間もなく孫策が人を寄越してきて秘密の手紙を送ってきたのを孫権は受け取った。手紙には孫権に母上によくお仕えして、孫家の家族一同を陽羨に落ち着かせて、どこにも行かないようにとあった。孫権は内心ちょっとおかし…